ニッポン、クライシス!

マイノリティを排除しない社会へ

北野秋男・上野昌之 編著
A5判 256ページ 定価(本体3,000円+税)
ISBN978-4-7619-2663-2
教師全般
2020年11月刊
競争原理、新自由主義の陰で、貧困、経済格差、学力格差、民族問題、知的難民、非正規労働者など、社会的弱者は増加する一方。その現状を分析しつつ、改善のために何ができるかを提言。マイノリティを排除しない理想の社会をめざす。

目次

はしがき
1 「寛容(tolerance)」精神の喪失
2 「ニッポン、クライシス」「このままでいいのか、ニッポン」
〈コラム〉「ポスト・トゥルース」(内藤正文)
[序章]研究の課題と方法(北野秋男)
1 本書の「挑戦」と「新奇性」
2 本書における「三つの視点」
3 本書の「構成」
第1部 ニッポン社会のクライシス
[第1章]格差社会と排除される人々〜欲望と感情支配のメカニズム〜(北野秋男)
はじめに
1 格差社会の現状と歪み
2 新自由主義の台頭
3 米国における格差社会の現状
4 日本における新自由主義的戦略
5 欲望と感情支配のメカニズム
6 子どもの貧困=格差の連鎖
おわりに
参考・引用文献一覧
〈コラム〉「『金の卵』から『使い捨て』へ」(窪 和広)
〈コラム〉「コーポラトクラシーと教育」(攪上哲夫)
[第2章]先住民族アイヌの日本社会への働きかけとアイヌ政策との齟齬(上野昌之)
はじめに
1 アイヌ民族の生活改善への働きかけ
2 アイヌ民族自立化への動き
3 国際関係の中のアイヌ民族
4 アイヌ施策推進法とその限界
おわりに
参考・引用文献一覧
〈コラム〉「先住民族」(上野昌之)
[第3章]川崎市の多文化共生政策の背景と現状〜多文化共生政策の中に見る外国にルーツがある子どもたち〜(小杉 聡)
はじめに
1 川崎臨海部の発展と労働力
2 川崎市の多文化共生への取り組み
(1)外国人人口の増加と川崎市
(2)川崎市の多文化共生政策にいたるまでの背景
(3)川崎市多文化共生への取り組み
3 川崎市の外国人市民の子どもたち
(1)川崎市の外国人市民と子どもたち
(2)外国人市民の子どもたちの日本語教育
(3)外国人市民の子どもたちの進学
おわりに
参考・引用文献一覧
〈コラム〉「オールドカマーとニューカマー」(小杉 聡)
[第4章]犯罪者の社会復帰〜刑余者等に対する「働く所」と「住む所」〜(長谷川洋昭)
はじめに
1 その存在を「視覚化」すること
2 罪を犯した人に対する社会内での処遇とその課題
(1)仮釈放の機能とその基準
(2)保護観察の処遇内容
(3)保護観察の担い手
3 罪を犯した人に対する就労支援の現状と課題
(1)「働く場」を提供する協力雇用主
(2)就労支援に関連する施策の動向
(3)支援する人を支援する体制づくりを
4 罪を犯した人に対する住居確保の現状と課題
おわりに
参考・引用文献一覧
〈コラム〉「薬物議員、その時・その後」(長谷川洋昭)
第2部 ニッポン教育のクライシス
[第5章]産出される学力マイノリティ〜「勝者」と「敗者」の学力構造〜(北野秋男)
はじめに
1 新教育運動による学力低下
2 「学テ」の影響と全国的な学力向上政策
3 「学テ」の反動と「能力主義体制」の影響
4 「ゆとり教育」による学力低下批判
5 「全国学テ」の実施と「目標値」の設定
おわりに
参考・引用文献一覧
〈コラム〉「IQ・知能検査」(亀田良克)
〈コラム〉「日本会議」(町山太郎)
[第6章]戦後日本の教員養成を振り返る〜生み出される「マイノリティ化する教員」〜(攪上哲夫)
はじめに
1 教員の長時間労働
2 非正規教員の増加
3 日教組・全教の取り組み
4 戦後における教員養成政策の基本方針
5 実務家教員の登場
おわりに
参考・引用文献一覧
〈コラム〉「反省的実践」(攪上哲夫)
[第7章]漂流する知的難民〜外国人ポスドクの実態と問題点を中心に〜(澤田敬人)
はじめに
1 ポスドク問題におけるマイノリティの複合性
2 ポストドクターの生き残り戦術
3 ジェンダー化されてマイノリティになる女性
4 外国人ポストドクターのキャリアパス
5 博士人財に向けた活動の達成状況と外国人ポスドク
おわりに
参考・引用文献一覧
〈コラム〉「科学技術基本法」(澤田敬人)
[第8章]遺族の悲嘆の理解とサポートのために(横関祐子)
はじめに
1 死別後の心身への影響
2 理解されない遺族の悲嘆の社会的背景
(1)日本人がもつ精神性
(2)戦後の高度経済成長が与えた「がんばろう主義」
(3)病院死の増加と悲嘆
(4)仏教寺院の存続の危機
3 遺族に対する無理解
4 悲嘆教育について
(1)悲嘆教育の必要性
(2)医療者や遺族による悲嘆に関する学びの普及について
5 遺族ケアの必要性
6 遺族ケアの日本の取り組みの現状
(1)医療活動
(2)グループ活動
(3)組織的活動
(4)遺族ケアの専門職の養成と研究機関
おわりに
参考・引用文献一覧
〈コラム〉「デス・エデュケーション」(横関祐子)
[終章]マイノリティを排除しない社会〜日本社会が向かうべき姿〜(上野昌之)
はじめに
1 第1部:ニッポン社会のクライシス レヴュー
2 第2部:ニッポン教育のクライシス レヴュー
おわりに
参考・引用文献一覧
索引
あとがき
執筆者一覧

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