道徳授業の迷宮

ゲーミフィケーションで脱出せよ

藤川大祐 著
四六判 220ページ 定価(本体1,800円+税)
ISBN978-4-7619-2486-7
小・中学校教師
「特別の教科 道徳」では、「考え、議論する道徳」が求められているが、教科書を見ても、『私たちの道徳』やこれまでの副教材とあまり変わらない。お気づきであろう。私たちは「考え、議論する道徳」という名の迷宮に迷い込んでしまったのだ。脱出のカギは「ゲーミフィケーション」が握っている。さあ一緒に、迷宮からの脱出に挑戦しよう!!

目次

はじめに 「考え、議論する道徳」に成功モデルはあっただろうか?
第1部 迷宮の見取り図
「考え、議論する道徳」の実行は、なぜ難しいのか?
第1章 道徳は「親の小言レベル」の話でいいのか
〜「主として自分自身に関すること」の中のステレオタイプ〜
夢を描いて努力することが正しいのか
ヴァルネラビリティ(弱さ)は否定されるのか
個性とは長所+短所なのか
第2章 人が多様であることは尊重されないのか
〜「主として人との関わりに関すること」が助長しかねない同調圧力〜
「親切」「思いやり」は「思い込み」にならないのか
友人から距離を置くことは認められないのか
性の多様性はなかったことにされるのか
第3章 実社会の状況をふまえずに社会に貢献できるのか
〜「主として集団や社会との関わりに関すること」の現実社会からの隔絶〜
家族こそリスクではないのか
「バレなければいい」を否定できるのか
「国や郷土を愛する態度」は内側からだけ見て育つのか
第4章 個人の信念や信仰を議論するのか
〜「主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること」について議論することの困難〜
生命尊重は議論できるのか
「自然愛護」は道徳として学べるのか
「感動、畏敬の念」を教室だけで扱えるのか
第2部 迷宮からの脱出
ゲーミフィケーションはどこまで使えるのか?
第5章 ゲーミフィケーションで何を目指すか
〜「考え、議論する道徳」への基本戦略〜
課題の見取り図と「考え、議論する道徳」への方向性
詰め将棋型道徳授業から抜け出す
道徳授業をどのようなゲームとしてデザインしなおすか
第6章 不道徳なゲームから道徳的なゲームへの転換
少数派に注目してもう一つのゲームをつくる
現実社会に対して謙虚になる
AIを活用して多様な意見を交流させる夢
第7章 いじめ防止のための授業をつくる
通報ツールと一体化した脱いじめ傍観者授業
教材の世界とクラスをつなぐ
確率論的な発想
第8章 今日から取り組む「考え、議論する道徳」実践マニュアル
まず指導者が「考え、議論する」
発問とは、ゴールとルールを設定するもの
「考え、議論する道徳」、最初の一歩
(1)教材を理解する時間を短く、考え、議論する時間を長く
(2)個人、グループ、クラス全体で考え、議論することが基本
(3)全体の話し合いは「板書比較法」で
(4)授業では、教えることより児童生徒を理解することを優先する
(5)まとめは、重要な点の確認が基本
(6)評価は、自他による「発見」の積み重ねをもとに
■おわりに
道徳に必要なことはエンタテインメントがすべて教えてくれるのではないか?
■付録
筆者が関わった「考え、議論する道徳」に関係する教材の紹介

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